『ザ・スウィート・サウンド・オブ・ボサノバ』/ダイアン・ハブカ I Like It Here/Eiji Taniguchi featuring Eden Atwood Live In Tokyo + 1Eiji Taniguchi featuring Eden Atwood

フランク・シナトラ Frank Sinatra SSJ Presents CD

sinatra society of japan

Frank Sinatra フランク・シナトラ

スタンダード・ヴォーカル、ジャズ・ヴォーカルのトップ・スター=フランク・ シナトラ。
シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン(Sinatra Society of Japan)は、 1981年12月13日、
シナトラの67歳の誕生日の前日、 つまりアメリカ時間で当日に、 熱心なシナトラ・ファン4人によって設立されました。

topchronologydiscographyfilmographybest 10interviewsSSJ presentsfan clubshopblogmail

SSJ presents shop

misic bird

amazon

天然石 パワーストーン

 

sinatra society of japan
TOPSinatra Society of Japan presents新録音シリーズ>『ザ・スウィート・サウンド・オブ・ボサノバ』/ 谷口英治 フィーチャリング・イーデン・アトウッド

ザ・スウィート・サウンド・オブ・ボサノバ』/
谷口英治 フィーチャリング・イーデン・アトウッド
The Sweet Sound of Bossa Nova
Eiji Taniguchi featuring Eden Atwood
\2800 (XQAM-1514) 原盤:SSJ

録音:2009年12月7日

 
>>購入する  

   谷口英治による、今まであるようででなかった「クラ・ボッサ」アルバム。 美貌と実力を兼ね備えたイーデン・アトウッド(vo)が華を添える。
 


1. No More Blues (Chega de Saudade)/ノー・モア・ブルース >>試聴
2. Samba do Aviao/ジェット機のサンバ>>試聴
3. Don't Ever Go Away (Por Causa de Voce)/ドント・エヴァー・ゴー・アウェイ(永遠の旅)ー>>試聴
4. The Sweetest Sounds/ザ・スウィーティスト・サウンズ(甘き調べ)>>試聴
5. Wave/ウェイヴ>>試聴
6. Struttin' With Some Barbecue/プレリュード・トゥ・ア・キス>>試聴
7. Dindi/ジンジ>>試聴
8. You've Changed/ユーヴ・チェインジド>>試聴
9. Lamentos/ラメントス>>試聴
10. Brigas, Nunca Mais/ブリ-ガス、ヌンカ・マイス(喧嘩にさようなら)>>試聴
11. Quiet Nights of Quiet Stars (Corcovado)/コルコバード>>試聴
 

 「ボサノバにクラリネットって、意外と合うんですね」…と、よく言われる。ポピュラー界においてクラリネット自体が珍しい楽器になってしまっている昨今、それのボサノバとなるとたしかに耳なじみのない「意外」な音なのかもしれない。しかしクラリネットとブラジル音楽のかかわりはとても古く、ショーロ(19世紀にブラジルで生まれた音楽、ボサノバの前身とも言える)ではフルートに次ぐメインの管楽器であった。とりわけクラリネットとギターは音色音量とも相性抜群で、世界中でジャズ・プレイヤーを含むたくさんのクラリネット奏者がショーロやボサノバの録音を残している。
 僕とブラジル音楽の出会いは二十歳代に参加した「ブラジル・タイムス」というグループ。今にして思えばなかなかハイセンスな本格的ボサノバ・バンドだった(未熟な僕は本格的には演奏できなかったけれど)。そのころは寝ても覚めてもブラジル音楽で、自分の進むべき道はスウィングではなくブラジル音楽ではないかと真剣に考えたほどだ。そんなわけで自分にとってはボサノバを演奏するのはごくナチュラルなことであり、いずれはボサノバ・アルバムを作りたいと考えていた。
 ボサノバ・アルバムを作るならぜったいこの人と!と心に決めていたのが、我が国のブラジル音楽界の重鎮=小畑和彦氏。かねてより氏のギターでボサノバを心ゆくまで吹いてみたいと思っていたが、その小畑氏のご推薦がベースのコモブチキイチロウ氏とパーカッションの岡部洋一氏。コモブチ氏は前述の「ブラジル・タイムス」(すなわちブラジル音楽)に僕を引き込んだ張本人であり、岡部氏は僕がプロ・ミュージシャンとしてのスタートを切った時からタレントのバックなどで十年近くご一緒させてもらった。言うまでもなくお二方とも我が国のブラジル〜ラテン音楽界のトップ・プレイヤーである。旧知の面々との久々の共演に胸が高鳴った。
2009年12月7日、気心の知れたメンバーによるレコーディングは、ノー・リハーサルにもかかわらず快調に進んだ。ここに来日中のジャズ歌手イーデン・アトウッドがゲストで参加。ジャズ通の間で「最高水準の実力とエンターテインメント性を兼ね備えた希有な存在」と注目度急上昇中の彼女の参加は、本作にボサノバ集ではあるが同時に真摯なジャズ・アルバムであるという明確な方向付けをもたらしてくれた。なお本作のタイトルの『ザ・スウィート・サウンド・オブ・ボサノバ』のヒントをくれたのは彼女である。


 収録曲に触れてみよう。「ノー・モア・ブルース」は1957年にヴィニシウス・ヂ・モラエス作詞、アントニオ・カルロス・ジョビン作曲、ジョアン・ジルベルトの歌で吹き込まれた。ジョビンはショーロをイメージしてこの曲を書いたと言われる。原題の「シェガ・ヂ・サウダ―ジ」は「想い出はもうたくさんだ」といった意味。
 「ジェット機のサンバ」はジョビンが1962年に「ヴァリグ・ブラジル航空」のCMソングとして発表した、ガレオン国際空港(現在のアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港)に着陸しようとする旅客機から見下ろしたリオの情景を描いた曲。小畑氏のギターとデュオで奏でるとまるでリオのスタジオにいるような気分になった(行ったことはないけれど)。
 「ドント・エヴァー・ゴー・アウェイ(永遠の旅)」はジョビンのメロディーに、1957年ドローレス・デュランが歌詞をつけた。英詞はレイ・ギルバート。本作プロデューサーのリクエストでイーデンに歌ってもらうことになった。
 ジャズ・クラリネット奏者のアイデンティティーとして、このアルバムにはあえて非ボサノバ曲を数曲とりあげているが、まずはリチャード・ロジャーズ作曲の「ザ・スウィーティスト・サウンズ(甘き調べ)」。1962年のブロードウェイ・ミュージカル『ノー・ストリングス』の美しい挿入曲である。サクサクとした三拍子ボサが曲想に不思議とマッチしている。
 「ウェイヴ」は1967年ジョビンの作詞作曲。僕のボサノバのレパートリーでもとくによく演奏しているのだが、いつもと気分を変えてギターとデュオでねっとりと迫ってみた。
 「ストラッティン・ウィズ・サム・バーベキュー」はリル・アームストロング作曲のデキシーのレパートリーだが、映画『黒いオルフェ』の挿入曲「オルファのサンバ」に似たメロディーを持っているので…つまり一種のギャグとしてやってみた。ニューオリンズに敬意を表し「セカンド・ライン風のバイヨン」という無茶な要求に岡部氏が天才的なアプローチを見せてくれる。
 「ジンジ」は1957年にジンジの愛称で知られるボサノバ・シンガーのシルヴィア・テリスに捧げられた曲。当時の夫アロイージオ・ヂ・オリヴェイラが作詞、ジョビンが作曲した。小さなジャズ・カフェで何気なく流すデュオのイメージで、小畑氏にスウィングにトライしてもらった。 
 「ユーヴ・チェインジド」は1942年にビル・ケアリーが作詞、カール・フィッシャーが作曲した。本来のメロディーの拍数に倍テンポのボサをあてはめることによりライトなサンバのような風合いに。これはイーデンの発案をもとにその場で組み立てていったアレンジである。
 「ラメントス」はブラジル・ポピュラー音楽の父とよばれるショーロの作曲家・演奏家ピシンギーニャの作品。美しくリハモナイズされたコード・チェンジをつま弾きのギターのサポートに、クラシックの小品を吹くような清楚な気持ちで、アドリブ無しのストレート・メロディーを奏でてみた。
 「ブリーガス、ヌンカ・マイス(喧嘩にさようなら)」。これもジョビンとモラエスのコンビによる作品。ここではジャズ・プレイヤーらしく(?)たっぷり目にアドリブをとってみた。コモブチ氏のベース・ソロも小気味よく歌う。 
 「コルコバード(クワイエット・ナイツ・オブ・クワイエット・スターズ)」は1962年にアントニオ・カルロス・ジョビンが作詞作曲したナンバー、英詞はジーン・リーズ。イーデンとギター&クラリネットのみのしっとりとしたトリオは、アルバムのしめくくりにぴったりのアンサンブルとなった。

 

2010年3月23日 谷口英治
上にもどる
 

Copyright (C) シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン:本サイトで掲載の全ての記事・写真の無断転載を禁じます。