『ザ・ルック・オブ・ラヴ』/ダイアン・ハブカDiane Hubka Goes To The Movies/ Diane Hubka

フランク・シナトラ Frank Sinatra SSJ Presents CD

sinatra society of japan

Frank Sinatra フランク・シナトラ

スタンダード・ヴォーカル、ジャズ・ヴォーカルのトップ・スター=フランク・ シナトラ。
シナトラ・ソサエティ・オブ・ジャパン(Sinatra Society of Japan)は、 1981年12月13日、
シナトラの67歳の誕生日の前日、 つまりアメリカ時間で当日に、 熱心なシナトラ・ファン4人によって設立されました。

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『ザ・ルック・オブ・ラヴ』/
ダイアン・ハブカ
Diane Hubka Goes To The Movies/ 
Diane Hubka
\1,890  (XQAM-1504) 原盤:ダイアン・ハブカ
2006年録音  

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   耳に心地いいパステルカラー風のややハスキーな歌声としなやかな感性。そして確かな歌唱力に 知的で気品あふれる佇まい。今注目を集めるロサンゼルス在住の白人美人シンガーの 日本デビュー盤。
 


1. All God's Chillun Got Rhythm/神の御子はみな踊る >>試聴
2. Double Rainbow/ダブル・レインボウ>>試聴
3. The Look of Love/ザ・ルック・オブ・ラヴ >>試聴
4. Lovers in New York/ラヴァーズ・イン・ニューヨーク>>試聴
5. He's a Tramp/ヒズ・ア・トランプ>>試聴
6. The Bad and the Beautiful/ザ・バッド・アンド・ザ・ビューティフル>>試聴
7. I'm Old Fashioned/アイム・オールド・ファッションド>>試聴
8. The Long Goodbye/ロング・グッドバイ>>試聴
9. Close Enough for Love/クロース・イナフ・フォー・ラヴ>>試聴
10. You Only Live Twice/007は二度死ぬ>>試聴
11. Wild Is the Wind/ワイルド・イズ・ザ・ウィンド>>試聴
12. Manha de Carnaval/カーニヴァルの朝>>試聴
13. Invitation/インヴィデーション>>試聴
 

ア バ ウ ト・ ダ イ ア ン

 ロサンゼルス在住のジャズ・ヴォーカリストで7弦ギターも弾くダイアン・ハブカの日本デビュー・アルバムである。
ダイアン・エミリー・ハブカはニューヨーク市から北へ1時間ほど行ったブライアクリフという、ニューイングランドの雰囲気を今に伝える小さな町の音楽一家に生まれた。ダイアンの上に6歳年上の姉がおり、父方の祖父は今のチェコ共和国からの移民である。幼い頃から家や教会で歌い、6歳でバイオリン、10歳でトロンボーン、11歳でギターを始めたが、プロになってからも自らあるいはギタリストの伴奏で歌うことも多い。
12歳の時に母親の故郷であるメリーランド州西部のカンバーランドに移り、この地から10マイル離れたアパラチア山脈の麓にあるフロストバーグ市のメリーランド大学で歴史と会計学を学んだ。当時はフォークやポピュラー、ロックに熱中していたが、大学最後の年にギターの先生の影響でジャズに開眼した。
卒業後はワシントンDCでジャズを歌い、その後ニューヨークに出てアン・マリー・モス(ジャッキー・パリスの元夫人)、シーラ・ジョーダン、バリー・ハリス、ハロルド・ダンコ、ハワード・アルデンらから本格的なレッスンを受け、ブルーノート、バードランド、ニッティング・ファクトリー、ジャズ・ギャラリーほかに出演して次第に知られるようになった。
2001年1月に初めてカリフォルニアのクラブに出演したことがきっかけとなって2003年ロスに拠点を移した。南カリフォルニアの明るい陽光、風光明媚な景観、多くのすばらしいミュージシャンたちに出会ったからである。ニューヨークの旧友たちは「クルマがなきゃ生活できないだろう」と今も否定的だが、「(ニューヨークと違って)駐車場はたくさんあるわよ」と切り返しているとか。
好きなアーティストは、歌手ではカーメン・マクレイ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、ビリー・ホリデイ、クリス・コナー、シャーリー・ホーン、シーラ・ジョーダン、ナンシー・キング、メレディス・ダンブロシオ、そしてボブ・ドローら。ギタリストではウェス・モンゴメリー、ジム・ホール、ハワード・アルデンだ。

 

ダ イ アン の ア ル バ ム


 ダイアンが自費で制作したデビュー・アルバムはオランダのチャレンジ/Aレコードの目に留まり、1998年にリリースされた。リー・コニッツがゲスト参加した『ハヴント・ウィー・メット?』で、このアルバムは1999年のジャズ・アウォードの新人賞にノミネートされた。2作目はやはりチャレンジ/Aレコードから2000年にリリースされた『ルック・ノー・ファーザー』で、ともに現在はアメリカのVSOJAZ (Vocal Sound of Jazz)レーベルから再発されている。3枚目は2002年の『ユー・インスパイア・ミー』(VOSJAZ)で、バッキー・ピザレリをはじめとするギターの名手7人が参加した意欲作で、今秋SSJレーベルより日本発売が予定されている。
そして、第4作目が2005年から06年にかけて録音された本アルバムで、オリジナル・タイトルからもおわかりのように映画音楽集である。映画音楽集というとアカデミー受賞曲とか超有名曲を並べたコマーシャルな企画が多いが、ダイアンは映画好きとはいえそういったことは念頭になかったという。映画のテーマ曲の中から本当にいい曲、本当に歌いたい曲ばかりを選んだ結果である。
耳に快いパステル・カラー風のややハスキーな美声、聴き手の心にしっかりと響く情感、確かな歌唱力と明瞭なディクション、そして全体に漂う気品と知的な雰囲気。日本でも多くのダイアン・ファンが生まれるに違いない
 

そ し て 伴 奏 陣

 本作は伴奏陣も刺激的だ。編曲とピアノは今注目のクリスチャン・ジェイコブである。クリスチャンはフランス出身で現在はロスを中心にアメリカで活躍しているが、クラシックの素養とビル・エヴァンスを基調に、フランス人らしい洒落たピアニズムと今風の切れ味で俄然注目を浴びるようになった。ジャズ・ピアノ王国のわが国でも輸入盤を通じて日ごとに人気が高まっており、今回SSJレーベルから同時リリースされる『スタイン&マイン』(XQAM-1601)は彼の日本デビュー盤である。
トランペットとフリューゲルホーンはフランク・シナトラ、トニー・ベネット、エラ・フィッツジェラルドらの伴奏者として、ハリー・ジェームス楽団、ビル・ホルマン楽団、ボブ・フローレンス楽団のメンバーとして活躍したカール・サーンダース、ギターはメル・トーメやクレオ・レイン、リー・コニッツ、レイ・ブラウンほかのレコードに参加しているラリー・クーンズ、ベースはサド=メル・オーケストラへの参加やユーゼフ・ラティーフとの共演も経験したニュージャージー出身のクリス・コランジェロ、そしてドラムスはビル・エヴァンスやトニー・ベネットのバックで活躍した名手ジョー・ラバーベラと、実力者揃いである。



【 曲目 】


@神の御子はみな踊る マルクス兄弟が主演した『マルクス一番乗り』(1937・MGM)のために、ガス・カーンが作詞、ブロニスラウ・ケイパーとウォルター・ジャーマンが作曲して、特別出演のアイヴィー・アンダーソンが歌った。アート・テイタムやバド・パウエル、スタン・ゲッツを始めインストのレコードのほうが圧倒的に多いが、ジューン・クリスティ(キャピトル)やトニー・ベネット(ソニー)らのヴォーカル盤もある。クリスチャンのイントロが聴こえてきただけで、このアルバムの素晴らしさが予見できる。

Aダブル・レインボウ

ラテン・アメリカを舞台に、ユーゴ出身のベキム・フェーミュやフランスのシャルル・アズナヴール、そしてキャンディス・バーゲンが出演した『冒険者』(1970・パラマウント)からのナンバー。作詞はジーン・リーズ、作曲はアントニオ・カルロス・ジョビン。バックにマイルス・デイヴィスの「オール・ブルース」をモチーフに使っている。

Bザ・ルック・オブ・ラヴ

ピーター・セラーズ、デイヴィッド・ニーヴン、デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、ウディ・アレンほか豪華キャストが出演したジェームス・ボンド物のパロディー作品『007/カジノ・ロワイヤル』(1967・コロンビア)の主題歌。ハル・デイヴィッドが作詞、バート・バカラックが作曲して、アカデミー主題歌賞にノミネートされた。

Cラヴァーズ・イン・ニューヨーク

オードリー・ヘプバーンとジョージ・ペパードが主演した『ティファニーで朝食を』(1961・パラマウント)のテーマ曲。この映画では「ムーン・リヴァー」が圧倒的にポピュラーだが、やはりヘンリー・マンシーニが書いたこちらもなかなかの佳曲だ。主人公のふたりがニューヨークの街を漫ろ歩くシーンで2度ほど演奏され、映画の公開後にジェイ・リヴィングストンとレイ・エヴァンスの名コンビが歌詞を書いたが、レコードはジョニー・マティス(マーキュリー⇒コロムビア)やマリーン・ヴァープランク(オーディオファイル)程度しかなかった。ダイアンの軽やかな歌声やスイング感がこの曲にピッタリだ。

Dヒズ・ア・トランプ

ロジャース&ハートの「レイディ・イズ・ア・トランプ」ではない。ウォルト・ディズニーのアニメーション映画『わんわん物語』(1955)からの曲で、声の出演をしているペギー・リーがソニー・バークと共作したが、1952年には出来上がっていたようだ。映画の中で歌ったのもペギー・リー。ダイアンはサンバのリズムに乗って表情たっぷりに歌う。

Eザ・バッド・アンド・ザ・ビューティフル

『ローラ殺人事件』の作曲で名高いデイヴィッド・ラクシンが書いたラナ・ターナーとカーク・ダグラス主演の『悪人と美女』(1952・MGM)のためのテーマで、1960年になってアンドレ・プレヴィン夫人のドリー・ラングドンが歌詞をつけた。トニー・ベネットとビル・エヴァンスの共演盤(インプロヴ⇒コンコード)同様、ダイアンもクリスチャンのピアノとのデュオで歌っている。

Fアイム・オールド・ファッションド

ミュージカル映画『晴れて今宵は』(1942・コロンビア)で、フレッド・アステアとリタ・ヘイワース(の吹き替えナン・ウィン)が歌った。作詞はジョニー・マーサー、作曲はジェローム・カーン。ダイアンはボサノヴァのリズムに乗ってエレガントにスイングし自在にフェイクする。

Gロング・グッドバイ

バーブラ・ストライザンドと一時結婚していたエリオット・グールドがレイモンド・チャンドラー原作のミステリー小説『長いお別れ』の主人公フィリップ・マーロウに扮した、ロバート・アルトマン監督作品『ロング・グッドバイ』(1973・ユナイト)の中で、ジャズ・トランペッターで歌手/俳優でもあるジャック・シェルドンが歌った。作詞はジョニー・マーサー、作曲はジョン・ウィリアムズ。

Hクロース・イナフ・フォー・ラヴ

ミステリー映画の主題歌が続く。こちらはダスティン・ホフマンとヴァネッサ・レッドグレーヴが主演した『アガサ 愛の失踪事件』(1979・ワーナー)のテーマで、作詞はポール・ウィリアムズ、作曲はジョニー・マンデル。トニー・ベネットの圧倒的名唱(ソニー)はきわめてスローなバラードだったが、ダイアンはミディアムでスイングしながらイマジナティヴな世界を創り上げていく。

I007は二度死ぬ

ジェームス・ボンド映画からもう1曲。こちらは本家ショーン・コネリーの第5作、日本を舞台に浜美枝、丹波哲郎が共演した『007は二度死ぬ』(1967・ユナイト)のテーマで、レスリー・ブリッカスの作詞、ジョン・バリーの作曲。映画ではナンシー・シナトラの歌が流れたが、有名曲のわりにカヴァーが少なく、ダイアンの歌は貴重だ。

Jワイルド・イズ・ザ・ウィンド

アンナ・マニヤーニとアンソニー・クイン、アンソニー・フランシオサが共演した『野性の息吹き』(1957・パラマウント)の主題歌。作詞はネッド・ワシントン、作曲はディミトリー・ティオムキン。映画中でも聴かれたジョニー・マティスのレコード(コロンビア)が決定版で、ビルボード・チャートの22位にランクされた。2003年のバーブラ・ストライザンドのソニー盤(アルバム『ザ・ムーヴィー・アルバム』に収録)も素晴らしかった。ダイアンの一途な歌い方が心に沁みる。

Kカーニヴァルの朝

仏カンヌ映画祭グランプリ、米アカデミー外国映画賞を受賞したマルセル・カミユ監督作品『黒いオルフェ』(1959・仏ディスパ)から。音楽全般はアントニオ・カルロス・ジョビンが担当したが、この曲はルイス・ボンファが書きためてあったメロディーにアントニオ・マリアが歌詞をつけたもの。英語の歌詞が2種類あるが、ダイアンは原語(ポ語)で歌っている。このトラックのみギターはダイアン自身。

Lインヴィテーション

ヴァン・ジョンソンとドロシー・マクガイアが主演した同名の映画(1952・MGM・本邦劇場未公開)は、感傷的過ぎると評判は芳しくなかった。テーマ曲にはラナ・ターナー主演の『ア・ライフ・オブ・ハー・オウン』(1950・MGM・本邦劇場未公開)で使われたブロニスラウ・ケイパーによるメロディーが流用され、1956年にポール・フランシス・ウェブスターが歌詞をつけてスタンダード曲となった。相当の難曲だが、ダイアンの歌は安心して聴ける。






(2007年1月15日 三具保夫)
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